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どうなる、ビットコイン --- 岡本 裕明 急速に注目され始めたビットコイン。架空通貨の一種であるのですが、システム上、非常にうまく出来ており、今、世界で急激にその存在感を示してきております。先日の黒田日銀総裁の記者会見でも仮想通貨「ビットコイン」について「(日銀の)金融研究所を中心に調査・研究している」と述べ、その関心の高さを見せました。 私も11月4日付のブログで架空通貨をテーマに書き、その際、ビットコインにも触れています。事実、ビットコインが頭角を現したのは今年4月でその頃に第一次ブームが見て取れます。ビットコインの相場チャートからするとちょうど一年前の昨年12月ごろは10ドル台でした。これが4月には200ドル台となり、その後一旦踊り場を迎えますが、11月終わりには1242ドルという驚異的な上昇率となり、金の価格も超え、その注目度は否が応でも高くなったわけです。 ところが、誰が作ったか分からず2009年から運用がスタートしたこのシステムはどの政府のバックアップもなく、所在もなく、課税対象でもないことから各国中央銀行、および金融担当政府はその判断について探りあいが行われていました。そこに中国でビットコインがブームとなり、中国政府があわてて引き出した結論は「禁止」。それを受け、金融機関、クレジットカード会社を始め、ネットショッピング大手「百度(バイドゥ)」がビットコインでの支払いを受けない決定を下しました。 結果としてビットコインの相場は暴落して、瞬く間に半値近くに下がりました。この激しい値動きも一切の規制がない中で仮想通貨としての認識や概念が揺れ動く結果、今後もその落ち着きどころを探すことになるのでしょう。 さて、ビットコインが何ぞや、という話は他の記事にお任せするとして、今だ創世記であるビットコインについて少し考察してみたいと思います。 まず、なぜ、このビットコインが生まれたのでしょう。その誕生年の2009年は金融恐慌の真っ只中で各国政府はマネーをジャブジャブにする政策を取りました。結果として米ドルはわずか数年で何倍にも増えたわけですが、その価値は下がったどころか例えば対円では35%近くも上昇しているのです。算数ならばドルの量が4倍になれば価値は四分の一になると教えられるはずですから本来ではありえない状況が起きているのです。 ビットコインは授権(=最大発行量)2100万枚、発行済みが現時点で1214万5000枚程度と発行量が抑えられている為、この各国の「無秩序な」通貨発行量に対抗した可能性はあります。 次にビットコインの思想が金に似ている上に、金の弱点を補完しているのであります。特にそれは保管と移動のしやすさであります。ところで、世界中の金も今存在しているのはせいぜいオリンピックプール3杯分ぐらいで残余の埋蔵量は1杯分程度です。金の価格が暴騰し、1900ドル台をつけたのは2011年ですが、当時は世銀あたりからも金を通貨バスケットに入れようなどという金復権のストーリーが取りざたされていたのです。とりもなおさず、最大量が決まっているものに価値があるという発想だったということでしょう。 金とビットコインを比べると金は国家により大量に保有されてますが、ビットコインがその対象になったとは聞いていません。よってビットコインが今後、市民権を得られるかどうかはその普及の進捗にかかってくると思いますが、現時点で最大発行量(授権)の58%まで発行されているということはその広がりに限界があり、仮想通貨としての普及には困難性を生じるのではないでしょうか? つまり最大発行量を増やせるかという疑問、および、発行済みを増やすために「発掘」する人がどれぐらいいるのかここが疑問であります。 企業も成長すれば増資をします。国家も紙幣を刷ります。国債も発行するし、社債もあります。つまり、成長には一定の流通量の増加が必要であるという観点からすれば金もビットコインもその限界は発行量の成長性にあるのかもしれません。まだ歴史の浅いビットコインがここをどう乗り切るかが今後の展開の大きな決め手となるのではないでしょうか? きょうはこのぐらいにしておきましょう。 編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2013年12月24日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった岡本氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方は外から見る日本、見られる日本人をご覧ください。ニュース
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ビットコインってどんなもの? 今回のテーマ:ビットコイン(bitcoin)はネット上での決済に使える仮想の通貨。国家による信用の裏付けを持たないこと、クレジットカードなどに比較して利用する際の手数料が低いことなどが魅力。一方で犯罪に使われやすい点などが問題とされる。 【詳細画像または表】 ビットコインはインターネット上での決済に使える仮想通貨で、2010年頃から使われはじめた。オープンソース、かつ全体を一元的に管理するサーバーを持たないピア・トゥ・ピア型の情報管理手法によって、ビットコインのやりとりを記録しているのが特徴だ。国が発行する通貨とは異なり、国家による信用の裏付けを持たないが取引手数料が安価で、使い勝手が良いことから取引量が急増している。 実態を持つ貨幣であれ、ネット上の仮想通貨であれ、通貨には偽造できない仕組みが必要だ。偽造されるような通貨では価値は暴落してしまい、信用を保てない。ビットコインには、信用を維持するとても巧妙な仕組みが組み込まれている。 ビットコインはネット上に分散したサーバー群が、取引の全記録を保管する。通貨が偽造されていないことを証明するには、過去の取引記録が一貫して矛盾がないということを示せばよい。ビットコインでは、この検証が膨大な計算を必要とする数学的な問題になるように工夫されている。と同時に、検証を行った者は、報酬としてビットコインを受け取る仕組みになっている。つまり、ビットコインが欲しい者は、コンピューターとソフトウエアを用意し、競争で検証に取り組み、先んじて取引の検証に成功することでビットコインを受け取るというわけだ。 この検証作業は、探鉱になぞらえてマイニングと呼ばれている。マイナー(探鉱夫)たちが計算という手法でビットコインの鉱山を掘っていけば、うまくすればビットコインを掘り当てられるというわけだ。 ●取引は不特定多数の炭鉱夫が認証する? ネット上でビットコインを使った取引を行うと、サーバー群が保管する取引の記録の末尾に新たな取引が記録される。するとネット上の不特定多数のマイナーたちが一斉に計算を開始して、記録を含む取引に矛盾を含まないことを膨大な計算を行って検証する。検証が完了(通常10分程度かかる)すると、取引は認証され、一番速く計算を実施したマイナーは報酬としてビットコインを受け取る。マイニングによって供給されるビットコインは、検証へのインセンティブになると同時に、ネット上の市場に新しく通貨を供給する役割も持つ。 この方法だと、通貨を偽造するにはネット上に分散する不特定多数のマイナーたちが持つ計算パワーを合計した以上の計算パワーを駆使しなくてはならない。ネットに接続する膨大な計算パワーそのものが、取引の正当性を裏付けると同時に偽造を抑止し、ビットコインの信用を維持することになる。 国家が発行する通貨では、中央銀行が取引を監視すると同時に通貨流通量を調節するが、ビットコインではネット上の不特定多数が持つ計算パワーが取引を監視し、同時に通貨流通をも促すわけだ。ニュース
2013年の情報セキュリティ問題を振り返る PCやスマートフォン等の普及に伴い、誰もがインターネットを利用して、いつでもどこからでも情報を閲覧・発信できる一方で、フィッシング詐欺やウイルス感染による不正利用や情報漏えいが問題となっている。2013年には、悪ふざけの様子をSNSへ投稿する行為が社会問題となった。 このためインターネット利用に際しては、情報セキュリティ対策の実施が必須なだけでなく、よそ一層「情報倫理観」の向上も求められている。エフセキュア社のセキュリティラボ主席研究員、ミッコ・ヒッポネン氏は、情報セキュリティの分野で、2013年に発生した出来事と、その2014年への影響について、こう解説している。 「現在私たちは、インターネットの転換期にいます。数年前まで、ウェブは国境も距離も地理も国をも超えた一種の理想郷でした。人々は自分のデータがどこに保存されているかといったことには注意を払っていませんでした。インターネットは真のグローバルを体現していました。しかし今や、私たちはこの理想郷を失いつつあります。 世界中の人々に対して大規模なスパイ行為が行われていることが判明したからです。人々は各自のデータはどこに保存されているのか、どの国の法律下にあるのか、使っているソフトウェアはどの国でつくられたものなのか、と問いかけるようになってきています。グローバルだったインターネットは、国境によってばらばらに分断された状態になっています。こうしたインターネットの分断状態は2014年以降も続くでしょう」 ■諜報機関による傍受 「スノーデン氏が米国家安全保障局(NSA)の資料を公開したことにより、諜報機関の実態が明らかになりました。諜報機関の行為は私たちには制御不能であり、彼らが暗号化アルゴリズムを弱体化させているという事実により、私たち全員の安全が脅かされています。 問題の本質は、彼らが使命を果たすためにはどんなことでもしようとしているように見えることです。本来の目的を忘れて、力を持ち過ぎ、もはやテロリズム対策とは言えなくなっています。そうであれば、アンゲラ・メルケル首相の電話を盗聴することはなかったでしょう」 ■インターネットの使い方をどのように変えるべきか 「まず第一に、心配するのではなく憤慨すべきです。こうした行為に技術面から対策を打つのは難しいことですが、変化は国際的な圧力によって起こります。技術面に関して言えるとすれば、あらゆるところで暗号化を利用し、強力なパスワードを作成し、大規模かつ包括的な監視を実施していない国のクラウドサービスを使うべきということです。コンピュータ犯罪やマルウェアからの保護に使用するのと同様に、良質なコンピューティング予防策を講じてください」 ■ビットコイン 「2014年には、ビットコインのような暗号通貨が、コンピュータの専門家だけではなく、一般の人々に広く認知される状態になるでしょう。遂に仮想暗号通貨時代の到来です。現金と同様、暗号通貨も良いことにも悪いことにも使われます。エフセキュアでは、オンライン犯罪の世界における悪用に目を光らせています」 ■見えないウェブ(ディープウェブ) 「現在諜報機関は、可能な限りウェブをコントロールしようとしています。これはすなわち、インターネット全体が変わりつつあるということです。エフセキュアはインターネットの将来のために闘っています。今もウェブ上に自由を求めている人々は、見えないウェブに移行しています。 これも時が経てば、同じようにコントロール下に置かれるでしょう。そして、見えないウェブにおいても間違いなく悪意のある行為が行われています。しかし見えないウェブのすべてが悪というわけではありません。人々の悪に関する考え方は、従来のウェブでも見えないウェブでも同じです」 2014年は、より一層、情報セキュリティ問題が注目されそうだ。